オタクの経済効果
2005-10-07


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今日、「『オタク』による経済効果は172万人4110億円である。」というニュースがありました。「おっ! すごい経済効果」とニュースを読んでいたら・・・

「オタク」の定義は1980年代、アニメ、コミック、フィギュアやSFなどの特定分野のファンでお互い「お宅は・・・」という会話から始まるので「おたく」と呼ばれるようになったと言われています。
「おたく」の命名者は1980年代前半にコラムニストの中森明夫氏によって命名されていますが、一般的になったのは1989年に起こった「Mによる連続幼女殺人事件」でしょう。
さてその「おたく」ですが当時の表記は「ひらがな」でした。

写真は1989年に発売された別冊宝島「おたくの本」・・・表紙のコピーは、黄色の円の中は「ハッカー、ロリコン、やおい、デコチャリ、コミケ、カメラ小僧、ゲーマー、アイドリアンなどの知られざる生態!」
左側の縦コピーは「『おたく』は、'80年代が生んだ、高度消費社会を読み解くキーワードである!」
これが当時の「おたく」の一般的なイメージでした。
(この時代、別冊宝島はサブ・カルチャーの意欲的な本を出していて好きでした。)

2000年代になると「おたく」は進化して「健康オタク」とか「アウトドアオタク」など従来の「おたく」のイメージとは逆の「オタク」が登場してきました。
(ちなみに、だれもがイメージする「おたく」は、今は「アキバ系」「萌え系」と呼ばれるようになっています。)

それにより「オタク」の定義が「特定の分野に強いこだわりを持つ人全般」と変わりました。
このことは今日はじめて知りました・・・

今回の経済効果を発表した野村総合研究所(NRI)では12分野に分類しています。
コミック   35万人  830億円
アニメ    11万人  200億円
芸能人(アイドル) 28万人  610億円
ゲーム   16万人  210億円
組立PC   19万人  360億円

・・・このあたりまでは従来の「おたく」のイメージで理解できます。

AV機器     6万人   120億円
携帯型IT機器 7万人    80億円
自動車     14万人   540億円
旅行      25万人   810億円 
ファッション  4万人   130億円
カメラ     5万人   180億円
鉄道      2万人    40億円

「えっ!」と思われたかたも多いと思いますが、従来「趣味」と言われている分野も「オタク」の定義に含まれています。

NRIではアンケートによる行動特性から、オタク層を5つに分類しています。 これがまた笑えます。

1)家庭持ち仮面オタク
組立PCやAV機器などを中心に幅広く分布し、小遣いをやりくりしながら家庭内でこっそりと趣味に没頭。オタク趣味をカミングアウトしない傾向にある。旅行分野にも多く、趣味を兼ねて子供をあちこち連れ回すお父さんが典型的例。

2)我が道を行くレガシーオタク
独自の価値観を持ち、情報収集と批評を展開。20〜30代の男性に多く、PCやAV機器、ITガジェット、クルマ、カメラなどのメカ系と、芸能人分野を中心に分布している。

3)情報高感度マルチオタク
自分のこだわりに対して屈託がなく、カミングアウト率も高い。流行に流されやすく、他人を気にする傾向にあるという。女性が多く、複数の分野にまたがっているのが特徴。コミュニティサイトやネットオークションが大好きで、2ちゃんねるのライトユーザーという人物像があてはまる。

4)社会派強がりオタク
独自の価値観を強く持ち、それをみんなに知ってもらいたいと考えて他人を巻き込もうとするタイプ。ガンダムやドラクエの世界観を引きずり、それに気づかず30代になってしまった大人が典型例。

5)同人女子系オタク
コミックやアニメに登場するキャラクターへ愛着が強く、同人誌など創作活動への参加率が高い層。友達に隠れてひそかに持っていた趣味を大人になっても続けている同人誌フリークの女性が典型例。男性の「アキバ系」「萌え系」がこの層に含まれる。


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